7月度昆虫調査会報告
         
日  時: 2012年7月28日(土) 9時 〜 22時  
場  所: 山口市徳地、阿東周辺
概  要: 7月17日に梅雨が明け,猛暑が続くなかの7月28日,7月度調査会を山口市徳地およびその周辺部で昼夜にわたって開催し,延べ12名が参加しました。
<昼間の部>
9時に大原湖畔の愛鳥林駐車場に集合し、記念撮影の後、夜まで自由行動としました.
折しも通り雨が愛鳥林を襲いましたがすぐに止み,夏の青空と白雲が広がる好天となりました.
例年この時期は暑さで昆虫類を見かけることが少なく,虫屋の調査の手が緩む時期ですが,それ故に当たれば珍品が得られる季節でもあります.
ここ徳地の長者ヶ原にはトラフカミキリやスカシバガ類の記録があるのをはじめ,滑山国有林には未知の昆虫類が見つかる期待を抱かせる豊かな自然林が残っています.
ところが,いざ調査を開始すると,なかなか虫が見つかりません.
長者ヶ原には樹液があふれる若いクヌギもあったのですが,カナブンを1頭見かけたのみ,チョウ類も普通種を散見したのみで散々でした.
気分を換えて滑山の渓流部に入ると,先の通り雨でできた水たまりにアゲハチョウ類が吸水に来ており,やっと夏の主役の虫を見つけることができました.
しかし,良かったのはこのくらいで,やはり虫影は少なく,鬼の蝶屋G氏もあまりのことにあきれ果ててジガバチを負う始末,15時頃にはとうとう激しい夕立に見舞われ,昼の部は事実上終わりました.
<夜間の部>
滑山国有林で一般車が立ち入ることのできる最奥部,飯ヶ岳登山口付近の広場にて2基の灯火トラップによる夜間採集に臨みました.
ちょうど西向きの谷間は19時を過ぎても明るく,始めは虫の集まりが良くありませんでしたが,20時半頃には完全に夜の帳が付近を覆い,ようやく賑やかになってきました.
しかし,いつも屋台を賑わすガやカメムシ類は少なく,主な来訪者はオオスジコガネなどのコガネムシ類でした.
完全に雲が晴れ,月が山を明るく照らし始めた9時半頃にはお客さんも一段落したため,いつもより早く22時をもって調査を終了しました.
当日確認した昆虫は以下のとおりです。
クロアゲハ,ミヤマカラスアゲハ,アオスジアゲハ、ナミアゲハ、キアゲハ、キタキチョウ、コミスジ,ツマグロヒョウモン、イチモンジチョウ、イシガケチョウ、テングチョウ、クロヒカゲ,サトキマダラヒカゲ,ルリシジミ、ベニシジミ、ウラギンシジミ、コチャバネセセリ、ホソバセセリ、ナツアカネ、シオカラトンボ、ミヤマアカネ、コオニヤンマ、オニヤンマ、ミルンヤンマ、ヤブヤンマ、キボシカミキリ,カナブン、クビアカトラカミキリ,オオスジコガネ,スジコガネ,カブトムシ、コフキコガネ,ミヤマクワガタ,アカアシクワガタ,クロカミキリ,ウバタマムシ、マエジロシャチホコ,ヨシカレハ,ヘビトンボなど

スナップ写真


昼の部集合写真

ミーティング

カブトムシがいたよ!

調査中の一服

夜間調査風景

夜間調査風景

ツマグロヒョウモン♂

ツマグロヒョウモン♀

イシガケチョウ♂

イチモンジチョウ♂

クロヒカゲ♂

ベニシジミ♂

ウラギンシジミ♂

ルリシジミ♂

ホソバセセリ♀

コチャバネセセリ♂

キタキチョウ♂

アオスジアゲハ

ミヤマカラスアゲハ♂

クロアゲハ♂

ミヤマアカネ♂

シオカラトンボ♂

コオニヤンマ♂

ミルンヤンマ♂

ナツアカネ♂

ウバタマムシ

アオスジカミキリ

ベッコウバチ

キオビホソナガスズメバチ

マダラシロオオノメイガ

スカシカギバ

ウスイロオオエダシャク

ヨシカレハ

オオミズアオ

ビロウドコガネの一種

ツヤコガネ

セマダラコガネ

アカハネムシのなかま

チャバネアオカメムシ

クサギカメムシ

アオコアブ

クロヒゲカワゲラ

アメバチ亜科のなかま

ベッコウガガンボ

ヒメバチのなかま

ヘビトンボ

山道で出会ったウリボウ

その先には親も