8月度昆虫調査会実施報告
         
日  時: 2013年8月10日(土) 18:00〜24:00 
場  所: 山口市・萩市西鳳翩山
参加者: 伊ヶ崎,川元(記),後藤,佐伯親子,重中,中西,椋木,伴
概  要: 7月8日,統計開始以来4番目に早いという中国地方の梅雨明けの後,県北部の豪雨災害や記録的な猛暑など,近頃天気に振り回される山口県ですが,8月10日,調査会を西鳳翩山で開催し,9名の会員が参加しました。
西鳳翩山は標高が741mで,山口・美祢・萩の3市に跨がっています.
18時に山頂駐車場に集合し、記念撮影の後、しばらくは黄昏の空を舞うエゾトンボやヤブヤンマと格闘しました.
時折,夏定番のオニヤンマや昼間薄暗い渓流で見られるミルンヤンマも現れ,中西氏より拝借の300W水銀灯に灯が点るまでの間,暇をもてあますことなく虫採りを楽しめました.
三日月が西の空に沈む頃,水銀灯が眼下の山口市街の灯を打ち消して周囲の虫たちを誘い始めると,ほどなくシロシタバが飛来し歓声が沸きましたが,その後ガ類の飛来は多くありませんでした.
なお,このシロシタバ,先日本会の岡村氏がここで獲り逃がして悔しがっておられたそうです.
22時頃には,誰かに踏みつぶされたカトカラを中西氏が発見し,珍品・カバフかと期待されましたが,残念ながらマメでした.
一方,山頂の美祢市側,標高にして50m下がった尾根に設置した伴さんのトラップにはガ類をはじめ多くの昆虫が飛来しました.

なお、この時期に発生するルーミスシジミを見たいとの要望もあり、13時から有志6名で萩市の生息地に出かけました。
探索地は山間の渓流沿いで炎天下の暑さをしのげる林道は最適なところ、予想通り発生の初期の様で、本種以外にアオスジアゲやモンキアゲハ、クロアゲハ、ゴマダラチョウ、コミスジ、サカハチチョウ、ムラサキシジミなどを確認できました。
またトンボではミルンヤンマが多く、オニヤンマやシオカラトンボ、オナガサナエなども観察と撮影をすることができました。

当日確認した昆虫は以下のとおりです。

トンボ類:オニヤンマ,エゾトンボ,ミルンヤンマ,ヤブヤンマ,マルタンヤンマ,ギンヤンマ,ウスバキトンボ,シオカラトンボ,タカネトンボ,オオシオカラトンボ,コヤマトンボ,
ガ類:シロシタバ,エゾシロシタバ,ヒメシロシタバ,コシロシタバ,マメキシタバ,クスサン,シロスジカラスヨトウ,オオトモエ,ハグルマトモエ,ミドリリンガ,ムクゲコノハ,ヒメアケビコノハ,ミノモマイマイ,キマダラオオナミシャク,クロミスジシロエダシャク,ゴマフボクトウ,フリッツェホウジャク,クビワシャチホコ,ツマアカシャチホコ,ナカスジシャチホコ,アカハラゴマダラヒトリ,クロモンドクガ,スゲオオドクガ,
甲虫類その他:シロスジカミキリ,クロカミキリ,ノコギリカミキリ,ゴマダラカミキリ,タカサゴシロカミキリ,サビカミキリ,イタヤカミキリ,ノコギリクワガタ,エゴシギゾウムシ,ベーツヒラタゴミムシ,ミヤマクワガタ,ノコギリクワガタ,コクワガタ,スジクワガタ,ベニモンツノカメムシ,オオツノトンボ,ガガンボ,カスリウスバカゲロウ,ホシウスバカゲロウ,カヤキリ,カンタン,ヒメカマキリ,キイロゲンセイ,ツクツクボウシ,ヒメカマキリモドキ,キカマキリモドキなど



昼間調査中

昼間調査中

夜間調査中

夜間調査中

キマダラオオナミシャク

クロミスジシロエダシャク.

ツマアカシャチホコ

ナカスジシャチホコ

クビワシャチホコ

クスサン

シロシタバ

ヒメシロシタバ

エゾシロシタバ (右下アカハラゴマダラヒトリ)

ハグルマトモエ.

フリッツェホウジャク

ミドリリンガ

ヒメアケビコノハ

ムクゲコノハ

オオトモエ

シロスジカラスヨトウ

クロモンドクガ♀

スゲオオドクガ

ミノオマイマイ

ゴマフボクトウ

エゴシギゾウムシ

イタヤカミキリ

カヤキリ

ベニモンツノカメムシ

ヒメカマキリ

ヒメカマキリモドキ

ホシウスバカゲロウ

カスリウスバカゲロウ

オオツノトンボ

ガガンボの一種

カンタン

キイロスズメバチ腹部にスズメバチネジレバネの脱出跡(矢印)

エゾトンボを食べるオニヤンマ

エゾトンボ♀(左) タカネトンボ♀(右)

オナガサナエ

ミルンヤンマ

ヤマトスジグロシロチョウ

モンキアゲハとクロアゲハの吸水