8月の厳しい残暑から一転,史上最強クラスと称された台風ハイシェン通過後,気温はさほど上がらず,めっきり秋めいてきました.
この日の調査地域の中心である萩市佐々並小木原周辺は,県内でも特異な昆虫類の生息地として知られます.前日までと打って変わって秋晴れの空のもと集った昼の部12名の参加者は,佐々並及び宮野湖その他の周辺地域に散開し,めいめいの得意分野の調査を行いました.
その結果,県内では採集例の少ないヒメマルミズムシ,ゲンゴロウ類,ルリボシヤンマ,山間部のヤクシマルリシジミなどが確認されました.
夜の部は,溜め池の畔で灯火採集を行いました.これには飛び入りの親子連れや山口大学生らも加わり,今年一番の賑やかな夜となったのですが,気温が15℃程度まで下がったためか甲虫類はほとんど来ず,灯火採集の常連のガ類や水性昆虫も疎らにしか見られませんでした.
この状況は21時を過ぎても変化はなかったため,少し早いですが夜の部を閉じました.
これから秋の深まりとともに虫も少なくなっていきます.今年の調査会も残すところ一回となりましたので,会員の皆様には今年1年の成果報告を会報へ投稿していただきますよう,そろそろ準備をお願いします(川元記).
《確認した昆虫類》
○トンボ類
ルリボシヤンマ,ヒメアカネ ,ナツアカネ,ノシメトンボ,ハグロトンボ
○カメムシ類
アメンボ,ヒメメンボ,ババアメンボ,コセアカアメンボ,ヒメイトアメンボ,ミズカマキリ,コミズムシsp.,ナベブタムシ
○コウチュウ類
コガタノゲンゴロウ,クロゲンゴロウ,シマゲンゴロウ,コシマゲンゴロウ,ヒメゲンゴロウ,マメゲンゴロウ,クロズマメゲンゴロウ,チビゲンゴロウ,コマルゲンゴロウ,ハイイロゲンゴロウ,スジヒラタガムシ,マルガムシ,ガムシ
○チョウ類
アオスジアゲハ,クロアゲハ,ナガサキアゲハ,モンキアゲハ、アゲハ,キタキチョウ,モンシロチョウ,スジグロシロチョウ,ウラギンシジミ,ゴイシシジミ、ルリシジミ,ヤマトシジミ,ツバメシジミ、ヤクシマルリシジミ,ムラサキシジミ、ムラサキツバメ、サカハチチョウ,キタテハ,ツマグロヒョウモン,ミドリヒョウモン,アカタテハ,ヒメアカタテハ ,アサマイチモンジ,コミスジ,スミナガシ,ゴマダラチョウ,ヒメウラナミジャノメ,ヒメジャノメ,クロヒカゲ,クロコノマチョウ,ダイミョウセセリ,チャバネセセリ,イチモンジセセリ,クロセセリ
|