10月度昆虫調査会(アサギマダラ・マーキング)報告
    

期  間: 2021年10月10日(日) 9時00分~12時00分
場  所: 西武:下関市豊田町華山
東部:周防大島 外入
概  要: 今年のアサギマダラ・マーキング調査も,西部地区と東部地区に分かれて開催しました.

<西部地区>
 まさに青天の秋空の中,神上寺駐車場に集合しました.
今年の調査も,例年と同じく参加者一人ひとりが細マジックペンを持ち捕獲次第マーキング・放蝶する方法を採用しましたので,まずは,アサギマダラのマーキング方法とマーキング調査表記録方法について説明した後,本日の調査会の活動を始めました.

今年は,例年よりもかなり暑いようで,各地のアサギマダラ飛来状況では,あまり良い情報は聞けておらず,今年の西部地区のマーキング数はないかもしれないと心配しておりましたが,朝のミーティング前に,管氏が1頭を捕獲し,その心配はなくなりました.
そして,マーキング数を少しでも増やそうと,華山の山頂付近や神上寺の坂の上にあるお茶の木々等各人思い思いの場所にアサギマダラを探しに移動しました

幸いにも,華山の山頂付近には,多くのアサギマダラが飛んでおり,思いもよらぬほど,多くのマーキングができました.
調査終了後,神上寺駐車場で各人のマーキング調査表を回収した結果,実績としては,オス
27頭,メス15頭,合計42頭のマーキング・放蝶です.
例年に比べてかなり多い数です.
まだまだ暑い日が続く中で飛来したアサギマダラは,平地のフジバカマに近づくことなく,比較的涼しい山の上に留まっているのかもしれません.

その他今回確認できた昆虫類は以下のとおりです.
アカタテハ,ツマグロヒョウモン,ウラギンヒョウモン,キタキチョウ,ヤマトシジミ,ウラギンシジミ,ミルンヤンマ,オオカマキリ,キイロスズメバチなど   (伊ヶ﨑記)

<東部地区>
  東部地区は,例年通り屋代島で実施しました.
すばらしい秋晴れのもと,大島大橋の近くの駐車場に7名が集り,情報交換と記念撮影後,
外入(トノニュウ))のフジバカマ園と,久賀(クカ)へ分かれて向かいました.  
外入りのフジバカマ園は名が知れ渡り,一般の観光客が多く訪れていました,
気温が30℃を超える日が続き,渡りが遅れていたようでしたが,急に数を増やしているとのことで.多くを捕獲しマーキングし放蝶しました.                       
夢中でマーキングをしていて,気が付くと正午を過ぎたため,終了し解散しました.
久賀(クカ)へ向かった会員からは,35頭にマーキングしたと連絡があり,これも合わせ,東部地区でマーキングした数は,オス209頭、メス8頭,合計217頭でした.
この度,以下の再捕獲がありました.
特に、①は,本州北端から南端までを旅した個体です.

また②の美ヶ原からの個体は♀でした. (五味記)

  青森県八甲田より「八甲田 97 21.8.27 サトミツ」 外入にて

  長野県美ヶ原より「UTU  9.13  501  FTT」      外入にて

  広島県呉より「HH1  クレ灰  9/30」        久賀にて


なお,今回の調査でマーキングした識別記号は以下の通りです.
  【山ム10・10記入者W-番号 または山ムE 10・10記入者-番号】
再捕獲された方は担当または事務局までご一報ください.


西部地区参加者

東部地区参加者
 
西部調査地の華山遠景

東部調査地周防大島外入集落
 
打ち合わせ(東部)
 
東部調査地調査中
 
アサギマダラ

キジョラン葉裏の卵
 
マーキング後の個体(ハートの斑紋) 
 
再捕獲個体(長野県美ヶ原より)

再捕獲個体(青森県八甲田より)

再捕獲個体(広島県呉より)

確認した昆虫類

アオスジアゲハ

スジグロシロチョウ
 
ウラギンシジミ
 
ヤクシマルリシジミ

ヤマトシジミ

サツマシジミ

ツマグロヒョウモン♂

ツマグロヒョウモン♀

ミドリヒョウモン

イシガケチョウ

アカタテハ

ヒメアカタテハ

チャバネセセリ

イチモンジセセリ

モンシロモドキ

オオハナアブ

オオカマキリ

野生の日本鹿(西)