概要:
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厳しい残暑がいつまで続くのやらと辟易していたところに,史上最強クラスと称された台風14号:ナンマドルが九州・山口県を直撃した後に気温が一転し,めっきり秋めいてきました.
台風は,錦帯橋の部品の一部流失や家屋の浸水など,県東部・錦川流域を中心に大きな被害をもたらしました.
被災された方々へお悔やみを申し上げます.
これらとは比較にはなりませんが,コロナ禍の減少傾向を受けて開催を決断した本会の調査会も,ナマンドルの接近で中止に追い込まれました.
今年は,コロナ禍に加え,天候にも恵まれず,残念ながら調査会を2回しか開催できていません.
こうした状況に鬱憤の溜まった有志が,この日夜間調査を敢行しました.
場所はこの時期カトカラやコウチュウ類などが期待できる長野山です.
17時に現地集合し,釣瓶落としの秋の日が暮れぬうちにと慌ただしく屋台を設営した後,夕食をかき込んでいると,あっという間に夕闇が辺りを支配しました.
すると,標高1,000mの山の上は気温が15度を下回る寒さに変わりました.
新月の二日前という絶好の夜間調査日和かと思われましたが,余りに寒いので,お客様はカメムシ類とガ類等が少々.
この状況は21時を過ぎても変化はなかったため,早めに屋台をたたみ,この時期の調査としては残念な結果となりました.
しかし,仲間内で集まる機会が持てなかった時期が約3カ月続きましたので,虫はともかく集まって情報交換ができたのが大きな成果でしょう.
また,後で調べて分かったのですが,県内2例目と思しき記録が2種(下記下線部)ありました.
これから秋の深まりとともに虫も少なくなっていきます.
今年の調査会も残すところ一回となりましたので,会員の皆様には今年1年の成果報告を会報へ投稿していただきますよう,そろそろ準備をお願いします.(川元記)
《確認した昆虫類》
○コウチュウ類(※いずれも灯火から離れた暗い路上にて)
キュウシュウクロナガオサムシ,オオオサムシ,アキオサムシ
○ガ類
コブノメイガ,マエアカスカシノメイガ,ヤマトエダシャク,ヒメナカウスエダシャク,
ヒロバウスアオエダシャク,ウスキツバメエダシャク,コカバスジナミシャク,オビガ,
クロホウジャク,ネスジキノカワガ,ウスモモイロアツバ,イチジクキンウワバ,
フタホシヨトウ,ノコメセダカヨトウ,ホソバミドリヨトウ,マエジロアカフキヨトウ,
ヒメサビスジヨトウ,ハコベヤガ,クロフトビイロヤガ,キシタミドリヤガ
○その他
ハチ類,ガガンボ類
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