概 要: |
今年のアサギマダラ・マーキング調査も,西部地区と東部地区に分かれて開催しました.
<西部地区>
雨が心配された秋曇りの中,神上寺駐車場に集合しました.
今年の調査も,例年と同じく参加者一人ひとりが細マジックペンを持ち,捕獲次第マーキング,放蝶する方法を採用しました.
アサギマダラのマーキング方法とマーキング調査表記録方法について説明した後,調査会活動を始めました.
今年は,例年よりもかなり全昆虫の数が少なく,各地のアサギマダラ飛来状況も,あまり良い情報は聞けておらず,また朝のミーティング前でも1頭も確認できないため,今年の西部地区のマーキングは数が少ないどころか,1頭もできないのではないかと心配しました
少しでもマーキングしようと,華山の山頂付近や神上寺の坂の上にあるお茶の木々など,各人思い思いの場所にアサギマダラを探しに移動しました.
しかし,多くの数が期待される華山の山頂付近は霧のため,1頭もアサギマダラを確認できず,もっと広範囲の探索に出かけた人もいました.
調査終了後,神上寺駐車場で各人のマーキング調査表を回収した結果,実績はオス6頭,メス0頭,合計6頭のマーキング・放蝶でした.例年に比べてかなり少ない数です.
一部の人が,捕獲範囲を豊浦町にあるフジバカマまで足を延ばして達成できた数も例年の1/4程度で.「来年は大丈夫なのか」と,心配するほどの数が少ない今年の昆虫でした.
そのほか今回確認できた昆虫類は以下のとおりです.
キタキチョウ,ヤマトシジミ,クロコノマチョウ,コカマキリ,ハラビロカマキリ,オオセンチコガネ,オオトビサシガメ,ハサミツノカメムシ,キイロスズメバチなど.(後藤記)
<東部地区>
東部地区は,例年通り屋代島(周防大島町)で実施しました.
本年度最後の昆虫調査会は,天候が心配されて開催が危ぶまれましたが,皆の心が通じたのか,前日には調査会当日は夕方までは雨が降らない予報となりました.
今回は,参加者が少ない上にいつものメンバーで,開催場所への誘導が不要なため,外入(トノニュウ)のアサギマダラ園に直接集合(集合時間:10時)することにしました.
園の駐車場で情報交換,入口で集合写真を撮影した後,各自が捕獲・マーキング・放蝶の 作業を開始しました.
外入のアサギマダラ園はその名が知れ渡り,一般の方々が多く訪れているため,マーキングを園の最奥で実施し,邪魔にならないように配慮しました.
園に着いた頃から曇り空が晴天に代わり,マーキングをしているうちに,いつの間にか汗ばんで,日陰で涼みながらの作業となりました.
今年は昨年よりも数が少ないと言うことでしたが,見たところ約300頭は飛来しているように思われました.
マーキングをしていると,一般の方々が色々とアサギマダラの渡りについて質問をされるため,それに答えるのも私たちの仕事となり,楽しい時間を過ごすことができました.
気がつくと正午を過ぎたため,少し心残りでしたが終了し,解散することにしました.
東部地区でマーキングした数は,オス・メスの合計で約130頭でした.
なお,東部地区外入では次の4件の再捕獲がありました. (福田記)
① 京都綾部より 「 アヤ 10.2 KHA 306 」
② 新潟県妙高市より 「 MYK 8/26 Aki 320 」
③ 広島県比婆郡よりより 「 H1BA 8/25 KIM 73 」
④ 群馬県より 「 カミゴウ 9.16 mit 1034 」
なお,今回のマーキング識別記号は以下のとおりです.
【 山ムW 10.16 ***・連番 または, 山ムE ***・連番(東部地区は日付を省略)】 W は西部地区,E は東部地区を示します.***は記入者イニシャルです.
再捕獲された方は山口むしの会(電話0833-77-3019)までご一報ください.
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