自然観察教室参加報告 「昆虫採集と標本作り」      
日 時: 2024年7月14日(日)
主 催: 防府市青少年科学館「ソラール」
講 師: 田上 寛
概要:
防府市「ソラール」恒例の自然観察教室に講師として参加しました.
自然に親しみ観察力を養い,昆虫を通じての交流を広め,親子間での楽しみや,絆を深めようと言ったテーマで開催される人気の高い行事で,今年は10組23名の方々が参加されました.
今回はあいにくの雨で,桑山での採集活動は中止,教室内での標本作成のみの開催となりました.
教室では,学芸員の原田誠大氏によるスライド映像を使った説明に沿って進められ,始めに自然界における,昆虫と他の生物との相違点や,野外採集時の基本的な服装と準備,捕虫網の使い方等が,実演も交えながら行われました.
次に本題である標本作成の手順に進み,まず甲虫類の展足から始まりました.
各々に配られたコガネムシ,カミキリムシやハンミョウ等,子供達の,しかし流石に虫好きと言うこともあってか,躊躇することも無く扱う姿を見て,おおいに安心しました.
続いて蝶類の展翅では,少し難易度も上がり,なかなか上手くはいかない様子でしたが,子供達、親御さん達も共に,集中して粘り強く題材に臨んでおられました.
子供達の中には,昆虫に関心が強く,高い情報を得ている子もいて,近い将来の昆虫青年,昆虫博士,果ては昆虫熟年を想像させられ,期待が膨らみました.
一連の行程は程よく終了し,少し時間を延長し,最後に標本の乾燥方法や保管方法の説明がなされ,中でも特に大事なのは採集ラベルを作成するという事で、昆虫名,年日時,場所,採集者名等を正確に記載し,記録に残すという事の重要性が話され,私自身も,標本作成の科学的な意義を,改めて痛感させられました.
前年に比べて短い時間でしたが,昆虫というものを通じて、人々との交流,視野を広め自己の修練や発展,そして科学や社会への貢献に繋がる何かのきっかけになれば良いなと考えます.
この教室に参加させて頂いた事を光栄に思いますと同時に,この場を与えてくれた防府市青少年科学館ソラールの関係者方々には,感謝の意を述べさせて頂きたいと思います.
有難うござました.  (田上記)        
スナップ写真 (標本作製風景など)