概 要: |
今年のアサギマダラ・マーキング調査も,西部地区と東部地区に分かれて開催しました.
<西部地区>
朝9時頃、気温14度程度で時折強い風が吹く中、西部地区では、8名が参加しました。
昨年は山中の崩落により華山展望台に向かうことができず、神上寺駐車場付近だけで採集を行いましたが、今年は鷹ノ子林道を通ることができ、展望台付近で採集を行いました。
しかし、時間が経過してもあまり気温が上がらず、アサギマダラは2頭しか採集できず、また、11時頃から神上寺駐車場付近でも採集を続行しましたが、アサギマダラだけでなく、他の昆虫もあまり見られない状況でした。
結局、採集できたアサギマダラ2頭(オス2頭)だけで、全てにマーキングして放蝶しました。
また、本調査では他の地域でマーキングされた個体の再捕獲はありませんでした。
アサギマダラ以外に見られた昆虫は下記のとおりです。
アカタテハ、ウラギンシジミ、ハラビロカマキリ、オンブバッタ、エンマコオロギ、ヤマトフキバッタなど (東峯記)
<東部地区>
東部地区では、9時に外入フジバカマ園に6名が参加、調査を開始したが気温17℃風速4~5mとやや肌寒く風も強いためアサギマダラは吸密に出てこない状態で、広い園内にアサギマダラはちらほらとしか見えず例年のような乱舞するアサギマダラは見られなかった。
今年は秋の季節到来が遅れておりアサギマダラの南下も全国的に遅れているような報告もはいっている。
そのような状態で2時間待ったがアサギマダラは増えないので場所を嵩山の山頂に移ることにした。
嵩山の山頂駐車場に植えてあるヒヨドリバナやフジバカマは開花していたが、低温と強風のためアサギマダラは少なく1頭のみマーキングできただけであった。
昼過ぎに解散したが当日のマーキングは外入フジバカマ園8頭、嵩山の山頂1頭の合計9頭であった。例年は100頭から200頭のマーキングを行ってきたが今年は10分の1以下である。
翌日21日には天気がよくなったのでもう一度外入フジバカマ園に行って見ると約100頭のアサギマダラが集まっていた。
前日があまりにも少なかったので本会のマークで20頭ほど追加のマーキングを行った。
なお、20日の調査会では1頭の再捕獲があった。
標識はTS 8.24 mit 331 で群馬県よりの飛来のようだ。
翌日にはTSN 9.26 4333の標識のものが再捕獲された。
富山県からの飛来のようだ。
今年のアサギマダラの状況は現在の所、数が極端に少なく飛来の時期も大変遅れているようだ。
今後遅れてもっと多くのアサギマダラが南下してくるかもしれないがこのまま終息すると近年で最も数が少ないことになる。
3年前から年々数が減っているが原因は何であろうか、心配なことである。(山本記)
今回のマーキング識別記号は以下のとおりです.
【山ム 10.20 W-***・連番 または, 山ムE ***・連番(東部地区は日付を省略)】 Wは西部地区,Eは東部地区を示します.***は記入者イニシャルです.
再捕獲された方は山口むしの会(電話0833-77-3019)までご一報ください.
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